1 部分は全体に等しい
その昔、学生時代、叔父が蔵書を整理する際に入手した、「ガモフ全集-1,2,3…無限大(Gガモフ・薯)」に
無限大の大きさの比較の話が載っていました。
一つずつ対応させると余ったほうが大きいことがと解ります。整数を例に、整数全体(1,2,3…)の数と偶数全体(2,4,6…)の数を
対応させると「1と2」「2と4」「3と6」…「52と104」…、といつまででも対応していくため整数と偶数の数は同数で、「無限数においては、
部分は全体に等しい。」と説明されていました。
狐につままれたようで何度も読み返した記憶があります。
在職中はデザイン関係の仕事に携わっており、これも古い話になりますが、トヨタ車の「ソアラ」のデザイン開発に関する記事で、
当時、市場では国内車のインテリアデザインは若者向けが殆んどで、「ソアラ」は、中高年代層をターゲットに一クラス上の落ち着いた
デザインを目ざし、それが逆に若者にも受け、ヒット商品となったというようなことを読んだ記憶があります。
製品の顧客ターゲットを絞り込むことにより、本質が明確になり、独創的で、幅広い世代に共感をよぶデザインができる……。
無限大を普遍性と置き換えると、無限大の数の話と同じで、まさに「部分は全体に等しい。」
と一人納得し、その後、顧客ターゲットの明確化に力を入れるようになりました。
絵の世界についても然り、
自分の内面をとことん追求した絵は、普遍性を持ち、見る人にも、共感を持ってもらえるのではないでしょうか。
「無限の世界では、部分は全体に等しい。」
なかなか、面白い言葉だと思っています。 ただ、無限大にも大小があるとのこと、詳しくは本で……。
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